船井総研成功事例インタビュー

このインタビューは弊社がお付き合いしているコンサルティング会社、 船井総合研究所からの要請により、力武がインタビューにお答えしたものです。 私共が取り組んでおります“新卒採用活動”が成功事例として、船井総研の会員の 皆様に紹介されました。弊社の人材育成に対する思いをお伝えしたく、掲載させて頂きます。

力武社長の業界に入られてから現在に至るまでの経緯を教えてください。

私はこの業界では3代目です。22歳で大学を出てすぐに、家業の店に入りました。当時はまだ、暴力団新法が施行される前で、暴力団にみかじめ料を払っているお店が多数ありました。自店は、それを拒んでいましたので、毎日チンピラがお店の中で暴れていて、ノイローゼになりそうでした。パチンコは「庶民の娯楽」ということですが、ほんとうに世の中のためになるのか?働く人もその日暮らしで、寮完備で駆け落ちしてきた夫婦などが働き、いついなくなるかわからない、といった有様でした。人がいなくなると自分が毎日朝から晩まで働く。これがいつまで続くのか、と思っていました。出口が見えないと人はおかしくなりますね。これはキツイな、と。そんな中、若手の子が入ってきました。自分が楽になりたい、ということもあり、若手を育て始めました。ある日、いつものように不良客と揉めた時に、初めて、この子たちが逃げずに現場にいたのです。その時に、「同志、一緒にやれる人間を増やしていかないとダメだ。」と仲間づくりの意識が芽生えました。
当時は、流行っていないお店でしたが、頑張るうちに大分でいちばん流行っているお店になりました。業績は右肩上がりになり、おかげさまで100億企業になることもできました。
しかし、パチンコ業界はまだまだ、業界自体に悪いイメージがあります。
業界に入って22年。22年たってだいぶん業界は良くなりましたが、世論は全然払拭できていません。私達がパチンコ業界を変えていきたいし、方法論はさまざまですが、もっともっとそういう意識を持った経営者が増えて欲しいです。

船井総研を知ったきっかけや印象について、お聞かせください。

船井総研は、パチンコホールコンサルティングの走りでしたね。26歳の時に店を見るようになりましたが、やればやる程業績が上がり、天狗になっていた頃で、少し外部の目線を取り入れたくなっていました。セミナーを聞き、船井総研のコンサルタントに相談し、来てもらうようになりました。面白いのは、コンサルタントによって言うことが違うことです。1円ぱちんこもあるコンサルタントは熱心にすすめますし、同じ船井総研のコンサルタントでも1円ぱちんこに反対する人もいます。四角四面ではない、人間臭いというか、適当というか、愛すべき、おもしろいいい会社ですね。
うちが最初にお付き合いした担当コンサルタントは、実はいっぺん断ったんです。すると、半年後のセミナーでものすごく成長していた。舌を巻くほどでした。そこで、お付き合いすることにしました。
おかげさまで業績も上がりましたし、私も人間的にも成長できました。

船井総研と組んでよかった点を教えてください。

共に成長できるところですかね。コンサルタントはちゃんとやれば費用対効果は全然安いです。1回25万円、35万円は高い、という人もいますが、ちゃんとやればすごく効果はあります。コンサルタントとは妥性で付き合わない方がよいと思います。ある意味、緊張感はあった方がよいですね。

なぜ、今回初めて、大卒の新卒採用を希望されたのですか。

うちはスタッフ育成に力を入れていますが、そろそろ多店舗展開できる組織づくりができてきた、という感触がありました。企業の成長力は人、そして店長=経営者なので、経営者をどれだけ育てられるかが、パチンコ企業の力になります。お店をマネジメントできる優秀な人間を育てていく、そのひとつの過程として大卒の新卒採用がありました。うちは学歴は全く関係ない会社です。高卒採用はスタッフから上がっていくシステムができているので、このシステムのまま進んでいこうと。大卒は高卒より4年以上年を取っているぶん大人なので、単純に同じ5年間でもより早く育つ可能性がある、ということで大卒採用に魅力を感じました。
業界全体的に、パチンコの遊技人口が減少傾向にあり、なおかつスロットの5号機問題でスロットの客数・売上げが大きく減る中、会社の売上げや利益を維持するためには多店舗展開が必要になる、との理由もあります。大卒の新卒採用に踏み切った時点ではこのような状況は見えていなかったですが、今となっては方向性が間違っていなかった、と確信しています。

ぱちんこ屋さんが型どおりの会社案内をつくっても仕方が無い、
ということで、学生がとっつきやすいように、入社案内やDVDなどで、工夫されたそうですね。

DVD作成の目的は、自社の一番コアになるところ、社長の想いとして、特に重視している接客面の取り組みやこだわりを感じてもらうためです。2006年12月に自社の一大成果発表として、第2回接客ロールプレイング大会を開催し、ドキュメンタリーとしてDVDにまとめました。
接客ロールプレイングも、チャレンジすることが大事なんです。けっこう今まで本気でチャレンジしたことがない若い子が多い。これをきちんとした形でやりたい、と高級ホテルを1フロア貸り切ってやりました。そのような経験したことのない大舞台ではみんな舞い上がってしまうものです。大舞台でも力を出し切ることをモットーに「もっとやれたんじゃないか」という後悔だけはしないようにする。その中に感動があるのです。全力で一生懸命やることの尊さを実感してほしい。目の前のことを全力でやってみることで、初めてそれはわかるのです。半分位の力でやると、それさえもわかりません。まずは、目の前のことにぶつかる、ぶつかった後で考える。そうすることで意識が変わるのです。そういった意味でも接客ロールプレイング大会は非常に意義がありました。

『クリスマスの真実』というパンフレットは、
パチンコホールらしくないかわいらしいパンフレットですね。

これは自分なんです。クリスマスのサンタさんは5~6年やっています。サンタクロースの格好でお客様からお預かりしたプレゼントを持って、お客様のお宅におじゃまして子供たちにプレゼントしています。
¥私は自分が経験しないことは人には振りません。他の会社では「お前、勉強してこい!」と自分がしないこともどんどん振っているところもありますが、それではほんとの意味での組織づくりはできません。だから、サンタも自分なんです。
この冊子によって、どんな人が働いているのか、どんな社長の会社なのか、ということを伝えたいんです。DVDにしろ、この入社案内にしろ、こういうツールにはお金を惜しまないです。より、人に伝わるいいものをつくりたいので。
パチンコ業界は働く喜びを意外と感じにくく、負けた時はお客様に文句を言われるし、一般庶民が毎日遊べる娯楽ではありません。
自分達の幸せを希求する。自分達が幸せになって始めて、やりがい、価値を見出せると思います。通り一遍に「お客様に、地域社会に貢献する」では、理想論にすぎないと思います。自分達がまず、幸せにならないと、人を幸せにできないと思っています。

これからどういう会社や組織をつくりたいのか?を教えてください。

これからつくりたい組織は、みんながやりがいや幸せを感じられる組織ですね。「あなた幸せですか?」「本当に?」と聞いていくと「う~ん」と答えられない人は多いでしょう。仕事とプライベート両面で「幸せです!」と自信を持って答えられる人が、会社に何人いるのか?
新卒採用も、チームづくりも、一朝一夕にはできません。「何のために」がないと、やっぱりできない。
パチンコ店はお金がいいけれども重労働で、すごく内面的な問題を抱えている子も多いです。ネガティブなものを持っている、親の影響・環境でスタッフ教育ではいつも同じ壁にぶち当たることが多いです。
普通の会社はここには触りませんが、うちはここに触ります。なぜいつもイライラしているのか?というのは実は内面に怒りをかかえていたり、チャレンジしない、というのは、子供のころに親が芽をつんでいた、ということだったりします。そのような思考パターンができ上がっているのですが、多くは本人がそのパターンに気づいていないのです。そこをブレークスルーしたいと思っています。
結局、人間は自分で気付かないと変われません。環境のせい、上司のせい、女房のせい、にする。そうするのが楽ですが、周りに矢印を向けてばかりでは何も変わりません。仕事の中で様々なことに気づきながら、「あ、考え方が変わったな」「生きるのが楽になったな」「前向きになったな」とよくない連鎖を断ち切ることが大切です。自分と向き合うことはしんどいことかも知れませんが、それを飲みこんでいくことで、コミュニケーションの取り方や人との関係性も変わってきます。それが社会で生きる意味だと思っています。
人は、自分の役割や居場所があることがいちばんの幸せです。例えば、天職と思える仕事などですが、これがなかなか見つけられる人は少ないのではないでしょうか。私は、目の前のことを全力でやってみることで見つけられると思います。半分位の力でやると自分に合っているかどうかさえもわかりません。まずは、目の前のことにぶつかる、ぶつかった後で考える。そうすることで天職は見つかるのです。
多くの人が、人並みの暮らしを目指しながらも幸せの実感がなく、よそも似たり寄ったりでは?と妥協しながら暮らしているのではないでしょうか。
自分が幸せだと実感できること。自分を幸せにできなくて、誰を幸せにできるのか?幸福は捉え方で、これがきちんとできる組織をつくりたいんです。
セントラル カンパニーはあまり規模を追いかけません。質を追いかけたい。質とは、やりがいや幸せを感じられているか?そして、第3者目線で「いい店だな」と言われるお店。全国で「ここ、いいお店だな」という店はあまりないですね。「この店すごい。」「まいったな。」というお店になりたい。そういう店を部下が1軒ずつ持っていて「やられたな」というのが夢。「あんなどうしようもないバカ野郎がこんないい店つくれるようになったのか!」とか「この店のスタッフはなんでこんなに楽しそうに働いているんだろう!」とか。ホール業界は重労働です。重い玉運びやお客様の愚痴を聞く、などなど。楽しそうに働くのは、スタッフ個人の捉え方です。これをやりたい。
出店とは、育った人を吸収する場所を与えることですね。店長できる人間に店長として店を持たせる、これは僕の甲斐性の問題ですね。それが最大の出店のモチベーションで、このための拡大はOKです。ホール業界に入るからには店長を目指してほしいと思います。営業、数字、マネジメント、労務管理など、店長はすごい仕事量でまさに経営者です。
お客様にとっては、こういうパチンコ店もあったの!という店になりたい。それを握っているのは接客だと思っています。一人暮らしのおばあさんが長男夫婦のところに行くよりも一人暮らしでもいいや、パチンコ店で「わしゃ孫(ホールスタッフ)がここに大勢いるから、ここに来るのが一番幸せなんじゃ。」という光景があってもよいのではないでしょうか。
マネジメントがないと、ちゃんとした接客はできません。うちでは「お久しぶりです、お体の具合でも悪かったのですか?」とか「髪型を変えられましたね?」などのお声掛けもしていますが、義理で言ってもわかります。笑顔でも作り笑いは作り笑いだと感じます。「本当に楽しく笑うためにはどうしたらいいですか?」と投げかけるのがマネジメントです。

特にスタッフ教育にご興味がおありのようですが、教育業なども向いていらっしゃるのではないですか?

うちは保育所もやっています。他のパチンコホールでは託児所を無料で行なっているところもありますが、ただ預かるだけではなく「教育」していきたいので、有料でやっています。また、預ける親御さんに対しては、園長面談などで密にコミニケーションをはかっています。
ワタミグループの渡邊美樹さんを尊敬しています。介護や教育などもやっていらっしゃいますね。本当は教育をやりたいのですが、学校だけが教育ではありません。実践学とでもいうのでしょうか。家庭教育・学校教育が崩壊したとき、最後の砦となるのは職場教育だと思います。うちのお店がそういう受け皿になれれば嬉しいです。

それでは、スタッフを育てて他社のホールに派遣する、
人材派遣業などの分野でも御社の強みが生きるのではないでしょうか?

それは考えていません。いいホールをつくるのは非常に難しいのです。スタッフがのびのび働ける環境作り、チームワークがよいのは、その会社の考え方によりますし、仲間がいるからです。スタッフを育てるのが好きだからと、スタッフ派遣業をしたとしても、他社に行ったスタッフがうちで働いているようにのびのびと働けるかというと、そうではないと思います。環境の捉え方を変えるのは人間にとって非常に難しいのです。そこには受け入れる態勢や仲間が必要です。
ですから、スタッフがのびのびと働ける店の店長をつくるのが自分の役割で、その店長が働き甲斐、生き甲斐の方向性をスタッフに提供して、それがお客様に波及する。そういうことをやっていきたいのです。

(2007年10月15日)

「情熱リーグCP篇」